2011年7月24日日曜日

情報デザインフォーラム/日本デザイン学会参加報告

みなさん初めまして。上平研究室の川上竜太郎です。
kinectによるジェスチャーインタフェースの研究をしてます。

今回は
5/21第7回情報デザインフォーラム「災害から身を守り、情報を伝えあうためのデザイン」
6/26日本デザイン学会学生交流セッションBに参加
以上の2つの活動報告をします。

1.5/21第7回デザインフォーラム「災害から身を守り、情報を伝えあうためのデザイン」
5/21(土)横浜山手にある岩崎ミュージアム・ゲーテ座ホールで行われた第7回情報デザインフォーラムに参加してきました。
専修大学からは上平研究室のメンバーが僕と高橋の二人、3年生二人の合計4名参加させていただきました。

ワークショップ、講演会、パネルディスカッションが行われ、ワークショップは120分という短い時間でしたが、社会人の方々や専門学校の方とグループになり、取り組みました。

















ワークショップは「災害から身を守り、情報を伝えるためにはどのようにすればよいか?」という漠然としたテーマで困惑していましたが、社会人の方々がバリバリ展開してくださって学生と社会人のレベルの違いを痛感しました。
やはり限られた時間の中で成果をあげることの場数の違いが大きいのだと思います。情報の取捨選択、考えていることを図や言葉で可視化し、グループで共有する力が特に際立っていたと感じました。

このように社会人の方々とワークショップをする機会はなかなかないことですが、情報デザインフォーラムを通して学生同士では得ることができない経験をすることができると知りました。これまでこのようなワークショップにはあまり参加することがなかったのですが、今後積極的に参加させていただきたいと思いました。

2.6/26日本デザイン学会学生交流セッションB
6/26日に千葉工業大学で行われた学生交流セッションBに参加させて頂きました。
これは日本デザイン学会春季大会の中の学生向けワークショップで、「楽しさのミナモトワークショップ」というテーマで行われました。
5人でグループになり最終的な成果としてカレンダーをデザインし発表しなければならなかったのですが、「与えられたおもちゃの”楽しさのミナモト”を活かしてカレンダーをデザインしてください」という課題が出ました。これはアイディア発想法のひとつ『アブダクション』を体験するものだとこのとき知りました。

私たちに与えられたおもちゃは「ドミノ」でした。

まず初めに与えられたおもちゃであるドミノの楽しさのミナモトを探るために遊んでみます。













ちなみにこれはヘリコプターです。














一緒に入っていた階段などの仕掛けを使って並べてみたりもしました。

次にこのおもちゃの何が面白さのミナモトであるのかポストイットで書き出しミナモトを探りました。
ここから抽出した楽しさのミナモトをカレンダーに反映して楽しいカレンダーを提案しなければならないのですが、ここからが非常に難航しました。カレンダーに反映することも難しかったのですが、グループ内での意思を共有、統合することがそもそもうまくいかなかったように思います。出会ってまもない中でのワークショップだったことや、学習の領域がばらばらだったことが原因だったのかもしれません。
最終的に私たちのグループは”ドミノを並べていくにつれ、最後に倒すことへの期待が膨らむこと”に着目し、『イベントに日が近づくにつれて期待が膨らむカレンダー』を提案しました。
発表の時間ぎりぎりに企画が決まってしまい発表方法はアクティングアウト(提案したコンテンツを寸劇で再現する方法)で行いました。発表した結果笑いはとれたもののコンテンツの内容はあまり伝わらなかったかなと思います。

このワークショップでは思ったように進行できず、自分の力不足を痛感しましたが、初めて体験したアイディア発想法であるアブダクションや、短時間で企画、提案、発表する面白さを知ったこと、他大学の学生の方々と接することで自分のモチベーションが上がったことが大きな収穫だったと思います。

これからもなにか研究室で学びに繋がることがあればブログを更新していきたいと思います!
以上川上でした。

2011年7月19日火曜日

会議設計のためのデザイン ~アジェンダとインフォグラフィックス~

こんにちは!上平プロジェクト2011『MaSC』のサブリーダーを務めております太田と申します。
サブリーダーと言ってもその位置付けはプロジェクトにより様々です。
今回はMaSCにおけるサブリーダーの仕事の一つを紹介します。

まずこちらをご覧ください。何だか分かりますか?

これはその日の会議内容について記した「アジェンダ」と呼ばれるものです。
とは言っても私がアジェンダそのものを作っている訳では無く、リーダーが作ってくれたアジェンダに肉付けする作業を行っています。
定例会議が月・金の週二回行われているので、その度にこのような作業を行っています。

情報の可視化‐‐‐「インフォグラフィックス」の概念をこれでもかと詰め込んでいるこのアジェンダ。
なぜ会議においてこのような情報の加工が必要なのでしょうか。

元々思いつきで始めた事で、最初は遊び半分で大した意味は考えていなかったのですが、回を重ねるごとにやって良かったと思えることがありました。
それは時間の経過や、それに伴う変化が視覚的に、分かりやすく表されているということです。
私は、文字だけでは「あいまい」なものを、図を用いて「はっきり」させることこそインフォグラフィックスの真髄であると考えています。
稚拙ではありますが、このアジェンダを使ってその事例をお見せできればと思います。

■「流れ」を意識した情報設計
会議において、時間の管理はとても重要な課題です。
会議を管理する立場の人間は、常に時間を意識する必要があります。
どこにどれだけの時間を取るのか、残りどれくらいの時間があるのかを瞬時に理解するためには「時間の可視化」が重要になります。

アジェンダには、「時間の流れ」を意識した情報設計が随所に盛り込まれています。

一番分かりやすいのが下部の「タイムスケジュール」だと思います。
リーダーの初稿では、

*******
10:10~11:00 ○○○についての話し合い
前回時間が足りず決められなかった○○○の×××について話し合い、本日中に決定する。
*******

の様に、文字のみで記載されている情報を、右上のアジェンダのようにタイムライン上で整理することで、どこの議題にどれくらい時間をかけるのかが一目瞭然となります。

■「見えない変化」を可視化する

このアジェンダにはもう一つ重要な仕掛けがあります。
アジェンダの右端に注目して下さい。

この軸は日数の経過を表しています。
前期は中間プレゼンが大きな山になっているので、中間プレゼンまであとどれくらい時間があるのかが一目で分かるようになっています。

これは、以前ガントチャートを作成した際に先生がおっしゃっていた、「ガントチャート上で『今日はここだ』と確認することで、『中間まであとこれだけしか無い!』ということを視覚的に感じられる」という話に着想を得ています。
毎回毎回、「今日はここだ」と確認することで、残された時間を有効に使おうという意識が働くことで、早いうちから先を見据えて行動できるようになります。
変化が見えることによって、人もまた変化しようとするのだと思います。

下に、改造開始初期のものと最新のもの、そしてその間のものを時間順に並べてみました。


初期の頃は、今と違うデザインをしていた事が分かります。
より効果的な見せ方を追求し、改良を繰り返した結果現在のデザインに至っています。
これも一つの変化と言えるでしょう。

ということで、アジェンダを通してインフォグラフィックスの重要性について私なりの視点で語ってみました。
次回は、よりサブリーダーという役職に近い観点から、別のお話が出来ればと思います。

2011年7月13日水曜日

情報を共有しよう ~Google Appsの紹介と活用事例~

みなさん、こんにちは
2011年度上平プロジェクトの吉川と申します。

今日は、プロジェクトでも導入しているグループウェア
Google Appsの説明をしたいと思います。


Google Appsの利点
・Google Apps導入に至った背景
・チームの連帯感が持てる
・情報の共有が容易
・実際の活用事例


Google Apps導入に至った背景
Google Apps導入に至った背景には以下が挙げられます
・Googleのシステムなのでシステム間の連携が良い。
・一度ログインすればいろいろなシステムを使うことができる。
・専修大学のメールシステムにも使われている。

Googleのシステムなのでシステム間の連携が良い
Googleにはたくさんのシステムが容易されており非常に便利なものが揃っています。
カレンダーやドキュメント、グループなどプロジェクトといった多人数で活動するときに必要なものが揃っています。
Google Appsにすればこれらの連携をとることができ、メンバーとの共有が簡単にできるので非常に便利になっています。

一度ログインすればいろいろなシステムを使うことができる
プロジェクトでグループウェア導入にあたって一つ思っていたことが、いくつも違うサービスを用意したくないことでした。
その理由としては新しいサービスを導入にあたりメンバーにユーザ登録をしてあげなければならないこと
サービスを導入するたびにIDなどの共有が必要なことなどが考えられた。
他にもサイボウズLiveなどを試してみたが一番納得できたのがこのGoogle Appsだったので導入することにした。
このGoogle Appsに一度ユーザ登録しておけばGoogleが提供しているサービスを利用することが可能です。
※一部利用不可なサービスもあります

専修大学のメールシステムにも使われている
この通りなのですが、専修大学のメールシステムでもGoogle Appsが導入されています。
(※提供されているのはメールとドキュメントの機能のみのようです)
2011年度の上平プロジェクトではGoogle Apps for Educationを使っておりGoogleからは無料で提供されています。(つまりかかる費用はドメイン代金のみです。)
これは教育機関向けに提供されているもので、Google Apps for Businessと同じ機能が使え、無料で提供されているので学生ならこちらを使わない手はないかと思われます。

”チームの連帯感が持てる”とは?
Google Appsの特徴としてまず最初にあげられるのはドメインからメールアドレスを発行できることが挙げられます。
私も去年の11月に[kamipro2011.com]というドメインを取得しGoogle Appsを導入しました。
.comのアドレスは980円で取得することができました。
http://www.value-domain.com/index.php

実際にGoogle Appsでは皆が同じドメインのメールアドレスを持つことができるためモチベーションがグンと上がります。
メンバー管理画面が以下になります

またGoogle Appsでは個別のグループも容易に設定することができいくつもグループを生成することができます
そしてそのグループ自体にもメールアドレスを割り当てることができるので、連絡も簡単にすることができます。


”Google Appsでは情報の共有が容易
Gmail
メンバー間でのメールのやりとりが可能。
メールアドレスを入力しなくても相手の名前を入力すれば簡単に送信することができる。
最近ではモバイル機器でも連動できるので、スマートフォンからの送受信も可能。

Googleドキュメント
共有フォルダを作ることでドキュメントの共有ができる
共同で文書の編集をすることが可能

Googleカレンダー
予定の共有が可能
相手にタスクを振り分けることが可能
★カレンダー共有はこちらが便利です
http://ascii.jp/elem/000/000/552/552470/

Picasa
画像の共有が可能
メンバーの写真が閲覧可能で、コメントをすることも可能です。

以上が代表的なサービスとなります。
★他にもこのようなサービスが利用可能です。
http://www.google.com/a/help/intl/ja/edu/more.html

実際の活用事例
Gmail
携帯電話だけでは伝わらない時や、データを送信する時に使っています。
特にスマートフォンユーザは外でも閲覧可能なので非常に便利です。


Googleドキュメント
ファイルを構造化して保存できるのでファイルの分類が容易にできます。
また、今年に入り数回アップデートされているので非常に使いやすくなりました。


Googleカレンダー
カレンダーを共有することで相手の予定を簡単に確認することができます。
もちろん自分のスケジュール帳として利用することも可能です。


Picasa
写真を共有することが出来ます。
アップロードした写真は、スライドショーなどに変換してくれる機能も付いています。


以上がGoogle Appsの紹介と活用事例紹介になります。
導入に関してはこちらを見てもらったほうがわかりやすいかと思われます。

NAVERまとめ:GoogleAppsのまとめ
http://matome.naver.jp/odai/2130174742567050201
NAVERまとめ:GoogleAppsをムームードメイン・hetemlで設定
http://matome.naver.jp/odai/2130258303176848701


GoogleApps 企業での導入事例
クラウドへの乗り換え、その決め手は? Google Apps導入の成功事例~ガリバー~
[前編]
http://journal.mycom.co.jp/series/gappsjirei/004/index.html
[後編]
http://journal.mycom.co.jp/series/gappsjirei/005/index.html


今後の可能性
先日Google+というGoogleが提供するSNSが発表されましたがAppsでの対応も発表されました。
http://japan.cnet.com/news/service/35005048/

またGoogleの今年の目標が「クラウド」なのでGoogleのUIの仕様だけでも数回変えられています。
なので数ヶ月後、一年後はどのような画面になっているかはまったく想像もできません。
しかしながらこの先日常にかかせないものとしてGoogleが発展するのではないかと考えています。
今後に期待しましょう。




プロジェクトではこちらの本を参考に進めていっています。
情報デザインの教室 仕事を変える、社会を変える、これからのデザインアプローチと手法
情報デザインフォーラム、山崎 和彦、浅野 智、 上平 崇仁
 2,940円



2011年7月1日金曜日

6月21日(火)『情報と社会』寺澤氏の講演メモ

こんにちは、上平研究室4年の武田です。

6月21日(火)に1年次の授業「情報と社会」での授業にて

NECデザイン&プロモーションの寺澤知也さんがいらっしゃって講演をされました。
私も参加してお話を聞いてきましたのでここに記録しておきます。


■講演の内容
1. デザインの基本(考え方や、基本の視点共有)
2. 先行デザインの視点(未来から今を考える活動)
3. ソーシャルデザインの視点(現場に飛び込んで問題解決に取り組む活動)


・デザインの進め方
IDEOの提唱するプロセス
4つのステップ
理解・観察→視覚化→評価・改善→実現

・総合的な視点
社会では、色々なことが関連し合っている
インターネットや携帯電話の普及で別々だった情報が繋がり合い、関連性が強化されてきた
今後は総合的な視点が重要になってくる
例:スマートグリッド

・デザインの基本
人を中心に考える
誰でもデザイナー
多様な視点から発想、評価
…男性、女性、高齢者、子ども、外国人、障がい者、エキスパート、初心者、非常時、病気・けが

多様な時空の視点
文化・習慣の視点
グローバルの視点
過去・未来の視点


先行デザイン
未来からの視点でプロトタイプを作る
…テクノロジーの進化予測から
…社会の変化予測から
…ありたい未来のライフスタイルから
試してみる

フィーリングコミュニケーター「言花」
NGN・ユビキタステクノロジーを形に
テクノロジーにデザイナーの視点をプラス
実際に体験できるプロトタイプを制作

感情認識技術+常時、細い線で繋がっている世界
感情認識技術の正確度は約70%…曖昧だからこそ楽しいコミュニケーション
感性はインターフェースのフロンティア

ソーシャルデザインの視点
早くて大きな変化に対応できないという危機感
自ら変わるために社会に踏み出す
社会の課題にデザインで向き合う

In-House Out
デザインのプロボノ活動を通して未来の社会をより良く変えるデザインを探求

THE NORTH FACE
MONKEY MAJIK…誰でも参加出来る、見て楽しめるエンターテインメントなクライミング大会。上平研の学生がサインを手掛ける